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ヒカリノイエ

1991年築、典型的なバブル期の13階建てデザイナーズマンションの10階部分をこだわりのリノベーションを施して販売するプロジェクト。ターミナル駅から徒歩17分。ふたつの大きな通りが交差することに加えて首都高速が眼下を走る環境。だが、光がふんだんに降り注ぐ部屋。
ドラマチックなエントランス、幻想的な非常階段、エレベーターを経て玄関を開けると、薄暗い玄関が出迎える。ポリ合板の収納、建具、狭いユニットバス、使い勝手が悪そうなサニタリー、量産のビニールクロス、古いキッチン。さすがに23年前の仕様では古くさいばかりでなく、安っぽさが際立ち、まったく魅力がないばかりか、この空間のポテンシャルを十分に生かしきれているとは思えない。加えて間仕切壁など、使いにくい間取りは不動産としての価値が著しく低いと感じざるを得ない。2面採光の特徴を生かし、空間の隅々まで光がまわることを第一に考えた。まずは玄関を暗くしている壁を取り、薄暗いエントランスホールから劇的な変化がもたらされるようにした。基本的に一室空間ではあるが、寝室は可動ルーバーを備えたウッドシャターで間仕切ることで光と風をコントロールしている。
仕上材は杉無垢フローリング、ウール100%のカーペット、シェルペイントと自然素材にこだわった。光と風に効果も加わって、以前とは全く違う空気が空間全体を覆っている。書斎も兼ねるパントリー、杉のキッチン、リビング、寝室、窓を備えたバスルーム、そして夜景がきれいなバルコニーと『ヒカリノイエ』では何処にいても快適な時間を過ごすことができる。

企画:アリストコンサルティング
photo by mariko yamamoto