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東京郊外の木造住宅にリフォームされたキッチン。窓からは裏山の木々が見え、季節の移り変わりをまっ先に感じることができそうだ。
使い勝手がいいキッチンをいかにコンパクトにまとめられるかを課題としたキッチン。
巾2880mmの業務用ガスコンロ(3口)とシンクが組み込まれた下台は、オールステンレス製。天板は厚さ4mmのSUS304、扉とキャビネットはSUS430を使い、バイブレーション仕上げを施している。しかもこのカウンターの奥行きは550mmしかない。最近は650~750mmの奥行きが主流となり、一昔前にくらべてどんどん奥行きが広くなっている。しかし日本の住宅事情を考えた場合、奥行きが小さいキッチンも考えなければならないのではないだろうか。そこで、550mmに挑戦してみた。混合水栓は壁出し、3口のガスコンロは横一列に並べるレイアウトとした。当然巾は広くなるが、ゴトクの巾で750mmなので、最近のガスコンロと大差ない。業務用ということで壁までの距離を200mmとらなければならないが、この並びだと全く問題ない。
その他の扉やキャビネットはシナ合板の着色仕上げ。以前は丸見えだった冷蔵庫もパネルで隠し、巾100mmの棚を設けてダイニング側からはワインラックとして使用、キッチン側は調味料などを置くスペースとしている。ガスコンロ脇にも壁厚を利用した調味料棚を設け、使い勝手がいい。


photo by STUDIO KAZ