Aldo Rossi、Ettore Sottsassと書いたら、この人のことも書かなくては。
『倉俣史郎』
日本でこの人以上のデザイナーはいないと思います。
5/2のblogにも書いたが、福岡を離れて2年近く経った1989年11月、福岡の春吉というラブホ街に突如現れた『ホテル イルパラッツォ』。その監修を内田繁、建築設計がAldo Rossiというなんとも悔しい思いをした。しかもその外部に4つのBARがあり、その設計をEttore Sottsass、Aldo Rossi、Gaetano Pesce、そして倉俣史郎氏がそれぞれデザインしたというではないか。もう、ミーハーの和田にとっては垂涎モノの建物なわけです。当然、その年のお正月休みに帰省した時に『ホテル イルパラッツォ』を見学、その4つのバーをハシゴした。それぞれに特徴があり、どれが一番という判断はできない。その中でも倉俣さんの「オブローモフ」は異様だった。後にご本人の話によると「インテリデザイナーにとって、あそこまで天井が高い空間を与えられることは稀だ。だから2層にはしたくなかったんだよね」とか。その思い切りの良さが空間に気持ち良さを与えているのだが、4つのバーの中で一番収益が良くなかったらしく、一番最初に閉店。その後はテーブルの脚を切ったりして(モッタイナイ)、ウェディングドレスの店舗になっていた(最近は不明)。
サラリーマン時代、クラマタ事務所担当の先輩に頼み込んで、打ち合わせに連れて行ってもらったことがある。緊張してる僕を見かねた倉俣さんは、スイッチでくるくる回る『スパゲッティを食べるためのフォーク』をいたずらっぽく見せてくれた時のいたずら少年のような目を今でも覚えている。
10連休の最終日、終日事務所で柳川案件の図面。